今回は「PowerShellでユーザーフォームを作る - コンテキストメニュー編 -」です。
コンテキストメニューとは、ショートカットメニューとも呼ばれており、フォーム上のアイテム(ボタンなど)をクリックしたときなどにポップアップ表示されるメニューのことを言います。
<今回の完成品>
それではスクリプトを記述します。
#コンテキストメニュー
Add-Type -AssemblyName System.Windows.Forms
$form = New-Object System.Windows.Forms.Form
$form.Size = "200,200"
$form.Startposition = "centerscreen"
$form.Text = "タイトル"
$Button = New-Object System.Windows.Forms.Button
$Button.Location = "50,80"
$Button.Size = "80,30"
$Button.Text = "閉じる"
$Button.FlatStyle = "Popup"
$Button.DialogResult = [System.Windows.Forms.DialogResult]::Cancel
$form.Controls.Add($Button)
# インスタンス化
$Context = New-Object System.Windows.Forms.ContextMenuStrip
# 項目を追加
[void]$Context.Items.Add("テスト1")
[void]$Context.Items.Add("テスト2")
[void]$Context.Items.Add("テスト3")
$Click = {
# クリックされた項目を文字列として取得
[String]$A = $_.ClickedItem
# コンテキストメニューを閉じる
$Context.Close()
# クリックされた項目によって、表示メッセージを変える
IF ( $A -eq "テスト1")
{
[System.Windows.Forms.MessageBox]::Show("テスト1が選択されました", "タイトル")
}elseif( $A -eq "テスト2" ){
[System.Windows.Forms.MessageBox]::Show("テスト2を選択しましたね?", "タイトル")
}else{
[System.Windows.Forms.MessageBox]::Show("テスト3を選択するとはお目が高い!", "タイトル")
}
}
$Context.Add_ItemClicked($Click)
# クリックイベントの内容
$RIght = {
IF ( $_.Button -eq "Right" )
{
$Context.Show()
}
}
$form.Add_MouseDown($RIght)
# フォームにコンテキストメニューを追加
$form.ContextMenuStrip = $Context
$form.Showdialog()
上記内容をコピーし、PowerShell ISEに貼り付けて、実行してみてください。
完成品と同じものが表示されるはずです。
それでは解説をしていきます。
また過去の記事で解説した部分については割愛致します。
内容をご確認いただきたい場合は【ユーザーフォーム - 基礎編 -】をご覧ください。
*****解説*****************************************************************************
# インスタンス化
$Context = New-Object System.Windows.Forms.ContextMenuStrip
ここでは、ContextMenuStripクラスをインスタンス化しています。# 項目を追加
[void]$Context.Items.Add("テスト1")
[void]$Context.Items.Add("テスト2")
[void]$Context.Items.Add("テスト3")
続いて、メニューとして表示させる項目を追加します。文頭に[void]を付けているのは、コンソールへの出力を防ぐためです。
$Click = {
# クリックされた項目を文字列として取得
[String]$A = $_.ClickedItem
# コンテキストメニューを閉じる
$Context.Close()
# クリックされた項目によって、表示メッセージを変える
IF ( $A -eq "テスト1")
{
[System.Windows.Forms.MessageBox]::Show("テスト1が選択されました", "タイトル")
}elseif( $A -eq "テスト2" ){
[System.Windows.Forms.MessageBox]::Show("テスト2を選択しましたね?", "タイトル")
}else{
[System.Windows.Forms.MessageBox]::Show("テスト3を選択するとはお目が高い!", "タイトル")
}
}
$Context.Add_ItemClicked($Click)
ここでは、コンテキストメニューにアイテムクリックイベントを設定しています。# クリックされた項目を文字列として取得
[String]$A = $_.ClickedItem
この記述内の「$_」はToolStripItemClickedEventArgs クラスを表しており、そのClickedItemプロパティを取得し、変数Aに文字列として格納しています。とどのつまり、クリックした項目が「テスト1」ならば、変数Aには「テスト1」が格納されます。
その後、if文を用いて変数Aの値によって、処理を分岐させ、メッセージを表示します。
# クリックイベントの内容
$RIght = {
IF ( $_.Button -eq "Right" )
{
$Context.Show()
}
}
$form.Add_MouseDown($RIght)
次に、フォームにマウスダウンイベントを設定し、右クリックの場合のみコンテキストメニューを表示するようにしています。# フォームにコンテキストメニューを追加
$form.ContextMenuStrip = $Context
ここでは作成したコンテキストメニューをフォームを関連付けしています。この記述がないと、コンテキストメニューは画面座標(0,0)の位置に表示されてしまうので注意が必要です。
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コンテキストメニューを充実させることで、そのフォームの利便性はグッと向上します。
独自の項目・機能を盛り込み、より良いアプリケーションを独自開発していきましょう!
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